2011年02月11日

続・花電車(その5)

いくつか補足的に書いておきたい。

引用した新聞記事の中に「花電車」ではなく「花列車」と書かれているのは、江若鉄道が非電化の路線であり、正確な意味では「電車」ではないからだろう。写真に写っている先頭の「けん引車」は、江若鉄道が所有していた3輌のディーゼル機関車のうちの1輌、DD1352号機である。

これは1962年に製造されたばかりの当時の最新型車であり、花電車にふさわしい車輌であったと言えるだろう。1969年に江若鉄道が廃止されたのちは、岡山臨港鉄道(岡山―岡山港)に譲渡された。そして1984年12月30日の岡山臨港鉄道廃止まで長く活躍したのである。

その後、このDD1352号機は、エンジンなどの部品を取るための車輌として、近隣の水島臨海鉄道(倉敷―水島港)に売却され、そのまま廃車となった。花電車として琵琶湖のほとりを走ってから20年後のことである。(つづく)

posted by 松村正直 at 00:10| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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