学校でうたわれる校歌には、けっこう著名な詩人、歌人、文学者などが作詞したものが多い。歌人が作詞した校歌の例をいくつか挙げてみよう。学校のホームページなどから簡単に見たり聞いたりすることができる。
島木赤彦 秋田県立角館高等学校
土岐善麿 東京都立大崎高等学校
宮 柊二 新潟県魚沼市立堀之内中学校
近藤芳美 広島県世羅町立世羅中学校
塚本邦雄 神奈川県横浜市立釜利谷南小学校
岡井 隆 愛知県刈谷市立朝日中学校
俵 万智 宮城県塩釜高等学校
歌人と学校の組み合わせはランダムではなく、その歌人の出身地やゆかりのある土地の学校から作詞を依頼されることが多いようだ。
校歌というのは大体どれも似たような内容だと思うのだが、それでもこうして並べてみると、作者の個性のようなものが現れていることに気が付く。例えば、刈谷市立朝日中学校の校歌は「あかあかと 朝の太陽/もえる もえる そのプロミネンスよ」と始まるのだが、このプロミネンス(紅炎)という言葉には岡井さんの持ち味がよく出ているように思う。
最後に、今年4月に5つの小学校と2つの中学校が合併して誕生する予定の「京都市立開睛小中学校」の校歌。吉川宏志さんの作詞である。
最近、学校が統廃合されたり、男子校や女子校が共学になったりして、少子化が進んでいるのに校歌の需要(?)は増えているらしいです。俵万智さんが作詞をした塩釜高校も、2010年に男子校と女子校が合併して新しい高校になったようです。