2010年06月25日

「短歌現代」7月号

歌壇時評に佐藤通雅さんが書いている「信仰と文学について」という文章が良かった。岩井謙一さんの川野里子『幻想の重量―葛原妙子の戦後短歌』批判をめぐって、ここしばらくいくつかの議論があったが、それらを踏まえてのものである。

議論の中身を偏りなく公平に捉え、しかもそれを自分の問題として深く考えた上で、実りのある議論へと導こうとする内容で、非常にすぐれた文章だと思った。

沖縄を痛めつけたる軍人の名を冠されてキャンプ・シュワブ在り
英雄といへどシュワブは二十四にて戦死したりき基地に名を残し
              栗木京子「英雄の名」

普天間基地の移設先として名前が挙がっている沖縄のキャンプ・シュワブ。この名前は沖縄戦で24歳で戦死したアルバート・E・シュワブ一等兵にちなんで付けられたもの。彼はこの戦いの功績により名誉勲章を受賞している。
posted by 松村正直 at 00:33| Comment(0) | 短歌誌・同人誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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