面積33.5平方キロ、人口約2500人。島根県の沖合約60キロにある隠岐の「中ノ島」。町村合併をせずに単独町制での生き残りを目指す海士(あま)町の町長の書いた本である。
「あえて単独での道を選ぶ」「誰もができないと思ったことをやる」「答は常に現場にある」など10のポイントを挙げて、過疎と財政危機に面した海士町の再生の軌跡をたどっていく。「島をまるごとブランド化」戦略により商品化された「さざえカレー」や「隠岐牛」、3年間で145人を数えるUターン・Iターンの定住者など、着々と成果も挙がっているようだ。
「若者」「馬鹿者」「よそ者」がいれば町は動く、という話が面白い。これは各地で行われている町起しの成功・失敗を分ける大きなポイントになるだろう。
2007年6月10日、NHK出版生活人新書、700円。
2010年06月23日
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