2010年05月19日

松原一枝『幻の大連』

旧植民地関連の本。

1916(大正6)年生まれの作者は1937(昭和12)年までを大連で過ごしている。小学校の遠足が旅順の日露戦跡めぐりであったこと、初めて内地(日本)に行った時に「道が狭い」「建物に色がない」「お年寄りがたくさんいる」といった感想を抱いたことなど、当時の人々の日常が描かれていて、新鮮であった。

歴史を学ぶには歴史書に載っているような政治や社会の大きな出来事だけでなく、人々の日常の暮らしの些細な部分にも目を向ける必要があることを強く感じた。

2008年3月20日、新潮新書、700円。
posted by 松村正直 at 00:50| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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