2024年11月30日

雑詠(044)

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急速に水位高まりゆくカフェだ驟雨に飛び込む客をあつめて
席多きカフェにTOILETはひとつにて入れ代わり立ち代わり使うも
きみどりから赤紫へと変わりゆくコキアよ秋の駐輪場に
親子ほど齢の離れた郵便のバイクが縦につらなり走る
自動車の音とライトと風圧を受けつつ歩むトンネルのなか
ふわふわな時代となっておにぎりも最大限の空気を含む
近藤芳美の歌碑を探しているうちに夕焼けとなる宇品みなとは

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2024年11月29日

岩国(その2)

吉香公園からロープウェイに乗って、標高約200メートルの城山にのぼる。乗車時間は約3分。


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山頂駅からの眺め。
遠く瀬戸内海の島々までよく見える。


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山頂駅から徒歩約10分で岩国城に到着。


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城の周りにはツワブキが咲いていた。


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城の最上階からの眺め。
市街地から海まで一望できる。右の方に見えるのが錦帯橋。


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錦帯橋をズームしてみる。


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下りのロープウェイを待っていると青空が広がってきた。


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吉香公園のカイノキ。
青空がバックだと紅葉がさらに映える。

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2024年11月28日

岩国(その1)

岩国といえば錦帯橋。


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5連の木造アーチ橋。
入橋券(往復310円)を買う窓口に40人くらい並んでいた。


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渡ってみると、けっこう急な勾配になっている。


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川岸から見るとこんな感じ。
川では釣りをしている人がいた。


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メタセコイア。
橋を渡った先の吉香(きっこう)公園には立派な木がたくさんある。


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迫力のあるカイヅカイブキ。


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イチョウは葉が散り始めていた。


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この後、ロープウェイに乗って山頂にある城へと向かう。

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2024年11月27日

行ってみたいところ

死ぬまでに行ってみたいところのリスト。

根室、夕張、横手、角館、大石田、長岡、諏訪湖、横須賀、養老、伊勢神宮、高野山、新宮、城崎温泉、対馬、五島列島、佐世保、大牟田、屋久島、父島・母島

関西でもまだ行ってないところがあるな。

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2024年11月26日

『新装版 文豪の家』

著者 :
エクスナレッジ
発売日 : 2022-07-17

監修:高橋敏夫、田村景子。

太宰治、夏目漱石、志賀直哉、谷崎潤一郎、野上弥生子など36名の文学者を取り上げて、彼らが住んだ家のうち現存するものについて紹介している。

写真や間取り図もあって、文学者の見た風景や暮らしの様子が浮かび上がってくるようだ。

漱石は終生借家暮らしであった。生後間もなく里子に出され、二歳の時には他家の養子とされた生い立ちを想起するまでもなく、松山で二軒、熊本で七軒、ロンドンで五軒、帰国後に三軒の下宿・借家を転々とする(…)
父の井上隼雄は陸軍の軍医で、各地を転任。靖は、父が当時勤務していた旭川第七師団の官舎で生まれた。
苦悩を吐露するかのように作品を書き続けた火野葦平は、一九六〇(昭三五)年、河伯洞の薄暗い書斎で自殺した。

本書に載っている家のうち、私が訪れたことのあるのは、

漱石鷗外旧居(愛知県明治村)、夏目漱石内坪井旧居(熊本県)、啄木齋藤家(岩手県)、啄木新婚の家(岩手県)、本郷喜之床(愛知県明治村)、旧有島家住宅(北海道)、北原白秋生家(福岡県)、小泉八雲旧居(島根県)、幸田露伴蝸牛庵(愛知県明治村)、斎藤茂吉箱根山荘の勉強部屋(山形県)、志賀直哉旧居(奈良県)、中村憲吉生家(広島県)、林芙美子旧居(東京都)、子規庵(東京都)、鷗外生家(島根県)

の15か所。まだまだ行ってみたいところがあるなあ。

2022年7月19日、エクスナレッジ、1680円。

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2024年11月25日

岩国市民短歌大会

昨日、第51回岩国市民短歌大会が開催された。


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会場の岩国市民文化会館。


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10:00から始まって、午前は私の講演「短歌と省略」。

昼食を挟んで午後からは投稿作品(小・中・高校生の部、一般の部)の講評と表彰式があり、16:00に終了。

20年以上前に岩国の「草笛短歌会」にお呼びいただいた時にお会いした方々と再会できて何とも懐かしかった。また、現代短歌社賞を受賞して歌集『かたへら』を出された森田アヤ子さんともお会いすることができた。

岩国短歌協会のみなさま、ありがとうございました。

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2024年11月23日

岩国へ

岩国市民短歌大会で講演をするため、今日から2泊3日で岩国へ行ってきます。

岩国に行くのは20年ぶりくらいかな。

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2024年11月22日

吉植庄亮歌集『開墾』(その2)

路の上の牛の糞をばわが小田に放りこみつつ百姓われは
代田搔く親にすがりて牛の仔の無理無体にし乳のまむとす
五月雨の雨に重たき蓑ぬぎて田植がへりは夕映のそら
田の土の煮ゆる土用は吾命(わぎのち)にあくまでも暑しひびかひにけり
泥の手をわれは術(すべ)なみ二の腕にしたたる顔の汗をしごき捨つ
早稲いねの花ざかり田にちりうける花粉(はなこ)を池の鯉あがり食ふ
牛馬は草に放ちて遊ばしむ早苗振すぎてとみに閑けさ
遠き海を過ぎ居るといふ颱風は青天にかぎりなき雲を飛ばせり
田植傭人顔見知る頃は入れかはりこの多き人の中にぞ暮す
月にわたるわが家の田植のけふはてて大早苗振は星合の空
とどろきて花ざかり田に吹きあるる野分に一夜こころ揉まるる
冬に向ふ小庭の池のしづかなる鯉もくはれて少くなりぬ

1首目、牛糞は良い肥料になるので捨てずに田んぼの中へ放り込む。
2首目、牛は貴重な労働力。働く母牛に乳をねだる子牛が愛らしい。
3首目、レインコートなどはなく、雨の日は蓑をまとっての作業だ。
4首目、真夏の田んぼの中は煮えるように暑い。その中で一日働く。
5首目、手のひらは泥まみれなので二の腕で何度も顔面の汗を拭う。
6首目、水田の表面に浮かぶ稲の花粉を鯉がやってきて食べている。
7首目、早苗饗(さなぶり)は田植え終わりの祝い。ようやく一息。
8首目、雲の動きが台風の接近を告げている。天候は農業の生命線。
9首目、田植えの時期には多くの臨時雇いを集めての作業がつづく。
10首目、すべての田植えを終えるまで一か月かかる。星合は七夕。
11首目、暴風の吹き荒れる音を聞きながら、眠れない夜を過ごす。
12首目、鯉は趣味で飼うのではなく、寒い冬の貴重なタンパク源。

米の値の下りに下る嘆きつつ月夜明かきに稲を扱くなり
そろばんに合はざる米をつくりつつ百姓われの愚を押しとほす
生きがたき生活(たつき)に黙(もだ)す田作のその日暮しを政治救はず

凶作になっても豊作になっても米価次第で困窮する農村の状況を見るに見かねて、吉植は衆議院議員に立候補する。「農村問題の徹底的解決が必要となつて来た時、農民代表として推されて、私は立候補することになつた」とある。

1936(昭和11)年、千葉県第2区より出馬して当選。衆議院議員であった父庄一郎と同じ道を歩むことになった。

1941年1月1日、甲鳥書林。

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2024年11月21日

吉植庄亮歌集『開墾』(その1)

大正15(1926)年から10年間かけて印旛沼周辺を開墾し、計60町歩の水田にするまでの農作業の日々を詠んでいる。歌数は1000首を超えるが実に面白くて飽きない。

「開墾一年」から始まって「開墾十年」、その後に「附録」として衆議院議員になってからの歌が収められている。昭和初期の農村の疲弊を何とか打開したいという思いが滲む。

やがて戦争へと到る昭和の歴史の貴重な証言として読むこともできるだろう。

塩びきの鮭に茶漬をかき込みて開墾業(わざ)は腹減りにけり
いささかの傷には土をなすりつけて百姓われの恙もあらず
厩より首伸べて馬は土を嗅げり春雨はれてとみにぬくとし
きのふけふにはかに花に咲きにける菜は鶏(とり)にやり豚にたべさす
下男(しもべ)らと競ひ働(ばたらき)にはたらきてをりふし眠る直土のうへ
少女等に放りてくばる苗束の苗のちぎれは手に青青し
向日葵の花にかけ干す仕事着のしたたる汗は乾きたるらし
とり入るる西瓜は馬車に積みあまれり二つ三つ紅く土に割れたり
荒莚畳の上に敷き並めて籾はこぶ人ら土足にはこぶ
土の中に鋤きおこしたる寒蛙生きてゐる眼にものは見ぬらし
しやぼんの泡まねくぬりたるわが手足いよいよ黒し泡の中にて
家堀に養ふ鯉の日和田にあがりてけふも波を押し寄す

1首目、汗をかく作業には塩分が必要。茶漬けもさっと食べられる。
2首目、土で治してしまうところに百姓になった意気込みを感じる。
3首目、春雨が降って土が柔らかに匂う。馬は貴重な労働力である。
4首目、花の咲いてしまった菜花を急いで鶏や豚に餌として与える。
5首目、作者は大勢の人を雇う立場だが率先して自らも働いている。
6首目、田植えは少女たちの仕事。田にいる少女に苗を投げて渡す。
7首目、汗に濡れた仕事着を向日葵に掛けて乾しているのが印象的。
8首目、馬車の荷台からこぼれ落ちて割れた西瓜。豊作だったのだ。
9首目、まだ収獲小屋がないので母屋の部屋に籾を運び込んでいる。
10首目、春先に田起しをしていて掘り出してしまった冬眠中の蛙。
11首目、作業を終えて石鹸で手を洗うと泡が真っ黒になっていく。
12首目、堀と田は水路でつながっていて鯉は自由に行き来できる。

開墾作業の苦労と収穫の喜びが生き生きと伝わってくる。また、牛、馬、鶏、豚、七面鳥、鵞鳥、山羊、蛙、雲雀、雀、鶸、蝗、鯉など、多くの生きものが登場して賑やかだ。

1941年1月1日、甲鳥書林。

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2024年11月20日

高橋慎一朗『幻想の都 鎌倉』


副題は「都市としての歴史をたどる」。

第一章「紀元前〜鎌倉前期」、第二章「鎌倉中期〜室町後期」、第三章「近世」、第四章「近代」と時代をたどりながら、鎌倉の町の変遷や人々の動向を描いている。

タイトルに「幻想の都」とあるのは、鎌倉にはかつての武家政権に関する史跡は残っておらず、人々の鎌倉に寄せる郷愁や知識によって「古都鎌倉」のイメージが形作られてきたという意味である。

現在の鶴岡八幡宮は純然たる「神社」であるが、これは明治時代の神仏分離によって仏教色が一掃された後の姿である。明治以前には、「鶴岡八幡宮寺」という名称もあり、寺院と神社が一体となった「神仏習合」の形態をとっていた。
鎌倉の港として、もう一つ忘れてはならないのが、六浦の港である。(…)天然の良港を備えた六浦は、鎌倉とは朝比奈峠を越える陸路で結ばれ、鎌倉の外港として重要な位置を占めていた。
鎌倉の主こそが関東の支配者であるという観念が、当時の人々のあいだに広く存在していたとみられる。関東の戦国大名にとって、鎌倉や鶴岡八幡宮の存在は、勢力拡大の大義名分のために無視できない魅力を持っていたのである。
横須賀線の開通は、東京から鎌倉への観光客の利便を図るためのものではなかった。軍事的に重要性を増していた横須賀と東京を連絡することが、主な目的であった。

先日読んだ司馬遼太郎の『街道をゆく42 三浦半島記』と内容的に重なる記述もけっこう出てきた。読書はそんなふうに連鎖するから楽しい。

2022年5月30日、光文社新書、820円。

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2024年11月19日

N学短歌plus

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先月よりスタートしたNHK学園のサブスク(定額制)講座「N学短歌plus」。藤島秀憲さん(心の花)、富田睦子さん(まひる野)、私の3名が担当しています。月1回のライブ講座のほかに、過去のNHK短歌大会の音声などさまざまなコンテンツを視聴できます。

次回のライブ講座は11月29日(金)の開催。受講者と講師の双方向のやり取りの多い内容ですので、どうぞお気軽にお申込みください。

https://college.coeteco.jp/bundles/b8arse6P

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2024年11月17日

第16回別邸歌会

第16回別邸歌会を守山宿町家「うの家」(滋賀県守山市)で開催した。13:00〜17:00。


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「うの家」は中山道に面した町家で、江戸時代は荒物屋、明治になって造り酒屋を営んでいた。


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ここは宇野宗佑元首相の生家で、現在はレストランやカフェが営業しているほか、和室や蔵をレンタルスペースとして貸し出している。


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歌会を行った「南蔵」。

1914(大正3)年の建築で、かつては酒の瓶詰め蔵として使われていたところ。


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太い梁が歴史を感じさせる。


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2階から見下ろした梁組が印象に残った。

今回は参加者18名うち7名が初参加という新鮮な顔ぶれが集まった。毎回違う場所で行っているので、メンバーも毎回違う。老若男女、初心者もベテランも、歌の前ではみんな平等。さまざまな世代の人たちが集まると歌や評も実に多様で楽しい。

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2024年11月16日

現代短歌社3賞の授賞式・祝賀会

今日はエースホテル京都で開催された現代短歌社の3つの賞の授賞式・祝賀会に参加した。

・第11回佐藤佐太郎短歌賞 一ノ関忠人『さねさし曇天』
・第12回現代短歌社賞 上川涼子「水と自由」300首
・第5回BR賞 野川りく「ここではじまっている」

上川さんは私が選考委員をしていた第10回の現代短歌社賞で次席になった方。今回再挑戦して見事に受賞されたのを見て感慨深かった。

会場では、香川哲三、三枝浩樹、正岡豊、門脇篤史、森山緋紗、土居文恵、雲嶋聆、三潴忠典、川上まなみ、といった方々と話をした。

京都で短歌の授賞式が行われるというのは、けっこう画期的なことだと思う。

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2024年11月15日

司馬遼太郎『街道をゆく42 三浦半島記』


初出は「週刊朝日」1995年3月24日号〜11月10日号。

三浦半島を歩いて、各地の地理や歴史について語っていく。主な舞台は鎌倉と横須賀で、源頼朝、三浦義明、畠山重忠、和田義盛、鎌倉景政、小栗上野介、勝海舟、旧日本海軍の軍人などが出てくる。

ユンカーやジェントリー、そして平安末期の武士たちに共通しているのは、領有する地名を名乗っていること、戦陣には領地の若者をひきいてゆくこと、それに家紋をもっていることである。
後白河法皇は、稀代の政略家だったというほかない。古来、分を越えて官位を得る者は暴落するという考え方が京にあり、一方、没落させたいと思う相手には、官位をその相応以上に与えたりすることがあった。官打ち≠ニよばれた。
鎌倉幕府は、もともと頼朝と北条氏の合資会社で、頼朝の死後は、北条氏に権力が移るべくして移ったとみるほうが自然である。奇妙なことに、頼朝の血流が絶えてからのほうが、政権が安定した。
大正から昭和初年にかけて、海軍士官の多くは、鎌倉や湘南地方に住んだ。たとえば、日露戦争における日本海海戦の作戦を担当した少佐秋山真之も、その若い晩年、逗子に住んだ。

三浦半島は大きくないが、西の伊豆半島や東の房総半島と海上交通でつながっており、また近世以降は東京湾への入口に当たる地理的環境もあって、日本史で大きな役割を果たしてきた。

司馬遼太郎の縦横無尽の筆致が楽しい。

2009年5月30日第1刷、2024年2月28日第8刷。
朝日文庫、760円。

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2024年11月14日

『駅へ』の歌の一首評

2021年に『駅へ』新装版を出したおかげで、この第1歌集を読んでくださる方がだいぶ増えたようだ。ネットで取り上げられている一首評をいくつかご紹介。

・「短歌研究室」
待つように言ったら待ってくれたろう二十分でも二十年でも
https://shikimorimisao.com/tanka/matsumuramasanao/

・「tankalife」
煙草吸う友は煙草の自販機の場所に詳しいそれだけのことだ
https://tankalife.net/vending_machine14/

・「1分で短歌解説」
手を出せば水の出てくる水道に僕らは何を失うだろう
https://www.youtube.com/watch?v=v2P_BNtwbi8

みなさん実に丁寧に一首を読み解いてくださっていて、とてもありがたい。

posted by 松村正直 at 23:28| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月13日

倉吉観光(その3)

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第53代横綱「琴櫻記念館」。

今の大関琴櫻ではなく、その祖父に当たる先代の琴櫻。現役時代は知らないので、私のなかでは佐渡ヶ嶽親方としてのイメージが強い。化粧廻しや優勝額が展示されているほか、数々の映像資料を観ることができる。


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記念館の近くにある琴櫻の銅像。

不知火型の土俵入りの姿である。


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続いて、「エースパックなしっこ館」(鳥取二十世紀梨記念館)へ。

梨に関するさまざまな展示があり、シアターで「梨の来た道」などの映像を見られるほか、3種の梨の食べ比べなども行っている。


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昭和初期の梨農家を模した劇場。

作業している夫婦(ロボット)が身体や手を動かしながら、二十世紀梨の歴史や栽培の苦労について語ってくれる。

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2024年11月12日

倉吉観光(その2)

続いて、国登録有形文化財の「豊田家住宅」へ。
倉吉には昔ながらの町家が数多く残っている。


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1900年竣工の主屋と1930年竣工の離れをつなぐ渡り廊下。
間口は狭く奥行きが長い敷地になっている。

主屋の二階は寄席になっていて、倉吉の歴史講談が行われている。今回は「淀屋の光と影」という演目を聴かせてもらった。朗々とした声で語りつつ、時おり張り扇で釈台をパンッと叩くのが気持ちいい。


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ぶらぶら歩いていると蒸気機関車が目に入った。
C11ー75。天気が良いので黒い車体がよく映える。


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倉吉線鉄道記念館。

1985年に廃線になった国鉄倉吉線の歴史に関する資料や写真が展示されている。かつて、このあたりに打吹(うつぶき)駅(旧倉吉駅)があったらしい。


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館内には貨車移動用のディーゼル機関車も保存されていた。

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2024年11月11日

倉吉観光(その1)

倉吉駅に着いて真っ先に向かったのは、円形劇場(くらよしフィギュアミュージアム)。


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1955年竣工の旧明倫小学校の円形校舎が、解体の危機を乗り越えて2018年からフィギュアの展示・体験施設として公開されている。

円形校舎の外観はいくつか見たことがあるが、中に入るのは初めて。


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円の中心に螺旋階段があり、放射状に教室が並んでいる。


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岡本光博さんの作品「トラロープ」。

黄色と黒の標識ロープで巨大な虎の頭を作っている。そのアイデアが素晴らしい。


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3階には教室風景を再現した部屋もある。


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扇形の教室の内側に黒板があり、外側は全面窓になっている。


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最上階から見下ろした螺旋階段。
吸い込まれてしまいそうだ。

校舎の屋上にも出られるようになっていて、倉吉の町並みを眺めることができる。

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2024年11月10日

倉吉から

第53回鳥取県民短歌大会で「平明で奥深い歌」という講演をして帰ってきました。

特急「スーパーはくと」で京都⇔倉吉は直通なので便利でした。片道約3時間40分。

大会の準備・運営に当たられた鳥取県歌人会のみなさん、お疲れさまでした。久しぶりにお会いする方も多く、楽しい2日間でした。

posted by 松村正直 at 21:25| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月09日

倉吉へ

明日は第53回鳥取県民短歌大会。
今日から倉吉へ行ってきます。

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2024年11月08日

長浜功『啄木の遺志を継いだ土岐哀果』


副題は「幻の文芸誌『樹木と果実』から初の『啄木全集』まで」。

石川啄木との関わりを中心に、土岐哀果(善麿)の業績について記した本。1978年に『石川啄木全集』(新訂増補決定版、全8巻、筑摩書房)が刊行されて以降途絶えている新たな啄木全集への期待も述べられている。

最後に、改めて第三次の『啄木全集』の出版が望まれる、ということである。とはいってもこれは並大抵なことではない。なによりこの大事業を引き受けてくれる人物がいるだろうかということ、また全集は莫大な費用を要する。出版不況の現在ではこの事業を引き継いでくれる出版社はないだろう。

啄木に限らず、「全集」が出版できるのかという問題は、今後ますます深刻になっていくにちがいない。

全体に良い内容の本なのだが、誤記や誤植が多いのが惜しまれる。10か所、20か所くらい軽く見つかる。もっと丁寧に校正を行ってほしいものだ。

2017年5月24日、社会評論社、1700円。

posted by 松村正直 at 22:36| Comment(0) | 石川啄木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月07日

N学短歌plus

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NHK学園の「N学短歌plus」は、さまざまなコンテンツが楽しめるサブスク(定額制)講座です。過去のHK全国短歌大会の音声などを聴くこともできます。

次回のライブ講座は11/29(金)。添削や投稿なども募集していますので、ぜひ一度ご覧ください。

https://college.coeteco.jp/bundles/b8arse6P

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2024年11月06日

司馬遼太郎『街道をゆく11 肥前の諸街道』


初出は「週刊朝日」1977年4月8日号〜8月19日号。

久しぶりに「街道をゆく」を読みたくなって、手に取った。
やっぱり面白い。

「蒙古塚・唐津」「平戸」「横瀬・長崎」をめぐりながら、つらつら歴史に関する蘊蓄を傾け、日本の文化ついて考察している。

この元寇は、軍事のかたちをとった普遍性の高い文明と、特殊な条件下で育った民族文化とのあいだの激突であったといってよく、つまりは日本が普遍的文明というおそるべきものに触れた最初の経験であったといっていい。
江戸時代の小藩というのは、津和野、宇和島、大村、飫肥などの諸藩の例でわかるように、大藩よりもかえって教養主義の傾向がつよかった。平戸藩が、何人かいる家老のうち、山鹿、葉山というふうに二人までも学問で名が通っていたというのは、壮観といっていい。
ヨーロッパの航海者というのは、じつに不遠慮なものであった。たとえば、幕末にいたっても、英国でできた海図には、九州、瀬戸内海あたりの島や岬、海峡の多くが英国名称になっていた。つまりは、かれらが「発見」したからである。

「街道をゆく」が書かれてから約半世紀。グローバルスタンダートについて考えるにしても、アメリカ・ロシア・中国との関係を考えるにしても、司馬の問題意識は今なお色褪せていない。

2008年10月30日、朝日文庫、540円。

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2024年11月05日

体調回復

しばらく体調を崩していましたが、だいぶ回復してきました。
現在80%くらいの状態です。

秋晴れの気持ちの良い日が続いています。

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2024年11月04日

楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』


三浦裕子訳。

1938(昭和13)年から翌年にかけて台湾に滞在した日本人の小説家青山千鶴子の旅行記、という体裁を取った小説。

台湾縦貫鉄道に乗って各地を訪れる様子やさまざまな食べ物のレポートなど、実際に戦前の台湾を訪れている気分を味わえる描写が多い。

青山と通訳の王千鶴との交流や、植民地支配をめぐる越えられない溝のことなど、台湾と日本の歴史を考えさせられる内容でもあった。

楊双子……今後、他の作品も翻訳されるのが楽しみだ。

2023年4月25日、中央公論新社、2000円。

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2024年11月03日

国際啄木学会関西支部研究会

昨日は15:00から立命館大学朱雀キャンパスの教室で、国際啄木学会関西支部の研究会に参加した。

啄木学会所属の方と学生など十数名が参加。他に、オンラインで視聴された方もいらっしゃった。

18:00前に終って、その後、近くの居酒屋で懇親会。ふだんは歌人とばかり話をしているので、研究者の方と話をするのは新鮮で楽しい。これも、すべて啄木のおかげ。感謝、感謝。

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2024年11月01日

住吉カルチャー&フレンテ歌会

10:30〜12:30、神戸市東灘区文化センターで住吉カルチャー、参加者12名。久永草太歌集『命の部首』を取り上げた。今後の活躍が期待できる新人だと思う。

13:00からはフレンテ歌会、参加者20名。今日は「パンの耳」第9号に載せるそれぞれの連作について意見交換をした。15首×20篇を読んで議論するので、なかなか大変。17:00に何とか終了。

お茶はパスして電車に乗ったのだが、あいにく架線トラブルと踏切確認でそれぞれ20分ほど止まり、かなり遅れて京都に帰り着いた。ぐったり。


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写真はお土産にいただいた富山の「ぎんなん餅」。個包装の一つ一つに大伴家持の歌のカードが入っている。

月見れば同じ国なり山こそば君があたりを隔てたりけれ
             『万葉集』巻18−4073

posted by 松村正直 at 22:53| Comment(0) | 歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする