2024年01月01日

歌集・歌書一覧

*この記事は常に一番上に表示されます。
 最新の記事は3つ下をご覧ください。

私がこれまでに出した歌集・歌書は以下の11冊です。

【歌集】
・『駅へ』(2001年、ながらみ書房)
・『駅へ』新装版(2021年、野兎舎)*在庫あり
   野兎舎オンラインストア
   アマゾンKindle版
・『やさしい鮫』(2006年、ながらみ書房)
・『午前3時を過ぎて』(2014年、六花書林)
・『風のおとうと』(2017年、六花書林)
・『紫のひと』(2019年、短歌研究社)*在庫あり

【歌書】
・『短歌は記憶する』(2010年、六花書林)*在庫あり
・『高安国世の手紙』(2013年、六花書林)
・『樺太を訪れた歌人たち』(2016年、ながらみ書房)*在庫あり
・『戦争の歌』(2018年、笠間書院)*在庫あり
・『踊り場からの眺め』(2021年、六花書林)*在庫あり

「在庫あり」のものは、送料無料・振込用紙同封でお送りします。
masanao-m☆m7.dion.ne.jp(☆を@に変えて下さい)

また、ネットショップのBOOTHでも販売しております。
どうぞお気軽にご利用ください。
masanao-m.booth.pm/

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カルチャー講座一覧

大阪、京都、兵庫などでカルチャー講座を担当しています。
短歌に興味のある方は、どうぞご参加下さい。
まったく初めての方も大歓迎です。

◎NHK学園オンライン講座
 「短歌のコツ」 毎月第4木曜日19:30〜20:45

 「現代短歌セミナー 作歌の現場から」 隔月第3金曜日
  19:30〜21:00 *永田和宏さん、ゲストの方と3人で

◎住吉カルチャー
 「はじめての短歌」 毎月第1金曜10:30〜12:30

◎毎日文化センター梅田教室 06‐6346‐8700
 「短歌実作」 毎月第2土曜日
   A組 10:30〜12:30
   B組 13:00〜15:00

◎JEUGIAカルチャーセンター京都 de Basic. 075‐254‐2835
 「はじめての短歌」 毎月第3水曜10:00〜12:00

◎JEUGIAカルチャーセンターMOMOテラス 075‐623‐5371
 「はじめての短歌」 毎月第1火曜10:30〜12:30

◎醍醐カルチャーセンター 075‐573‐5911
 「短歌教室」毎月第2月曜日 13:00〜15:00

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2023年12月31日

2023年の活動記録

作品
 ・「ラーメンと白鳥」7首(「文藝春秋」4月号)
 ・「賢治に献ずる詩歌」1首(日本現代詩歌文学館)
 ・「扉ふたつ」7首(「短歌往来」5月号)
 ・「月ヶ瀬」7首(「短歌研究」5・6月合併号)
 ・「冬布団」15首(「パンの耳」第7号)

連載
 ・啄木ごっこ(第51回)「スバル」創刊(「角川短歌」1月号)
 ・啄木ごっこ(第52回)朝日新聞入社と佐藤北江
                   (「角川短歌」2月号)
 ・啄木ごっこ(第53回)凌雲閣と塔下苑(「角川短歌」3月号)
 ・啄木ごっこ(第54回)私小説としての「ローマ字日記」
                   (「角川短歌」4月号)
 ・啄木ごっこ(第55回)「へなぶり」と演技性
                   (「角川短歌」5月号)
 ・啄木ごっこ(第56回)家族の上京と喜之床
                   (「角川短歌」6月号)
 ・啄木ごっこ(第57回)伊藤博文暗殺(「角川短歌」7月号)
 ・啄木ごっこ(第58回)食ふべき詩(「角川短歌」8月号)
 ・啄木ごっこ(第59回)社会部長渋川玄耳
                   (「角川短歌」9月号)
 ・啄木ごっこ(第60回)朝日歌壇と投稿者たち
                   (「角川短歌」10月号)
 ・啄木ごっこ(第61回)大逆事件(「角川短歌」11月号)
 ・啄木ごっこ(第62回)九月の夜の不平(「角川短歌」12月号)

 ・ことば以上こころ未満(第1回)(「NHK短歌」4月号)
 ・ことば以上こころ未満(第2回)(「NHK短歌」5月号)
 ・ことば以上こころ未満(第3回)(「NHK短歌」6月号)
 ・ことば以上こころ未満(第4回)(「NHK短歌」7月号)
 ・ことば以上こころ未満(第5回)(「NHK短歌」8月号)
 ・ことば以上こころ未満(第6回)(「NHK短歌」9月号)
 ・ことば以上こころ未満(第7回)(「NHK短歌」10月号)
 ・ことば以上こころ未満(第8回)(「NHK短歌」11月号)
 ・ことば以上こころ未満(第9回)(「NHK短歌」12月号)

評論
 ・徘徊する啄木(「横浜歌人会会報」第123号)
 ・加藤克巳論「静かな力」(「合歓」第100号)
 ・「新たな関係や幻を生み出す」(「歌壇」5月号)
 ・「セーフティーネットとしての短歌結社 『灰燼集』を読む」
                     (「歌壇」8月号)
 ・小池光論「言葉であり人生でもある」(「短歌研究」10月号)

書評
 ・小池光歌集『サーベルと燕』評(「角川短歌」2月号)
 ・藤原龍一郎著『抒情が目にしみる』評(「歌壇」4月号)
 ・打矢京子歌集『冬芽』評(「現代短歌」5月号)
 ・鈴木加成太歌集『うすがみの銀河』評
                 (「現代短歌新聞」4月号)
 ・川上まなみ歌集『日々に木々ときどき風が吹いてきて』評
                 (「現代短歌新聞」5月号)
 ・三井ゆき歌集『水平線』評(「現代短歌新聞」9月号)
 ・大野道夫著『つぶやく現代の短歌史』評
                   (「短歌往来」12月号)
その他
 ・第10回現代短歌社賞選考座談会(「現代短歌」1月号)
 ・秀歌を読もう「小池光」(「短歌春秋」165号)
 ・秀歌を読もう「河野裕子」(「短歌春秋」166号)
 ・秀歌を読もう「渡辺松男」(「短歌春秋」167号)
 ・秀歌を読もう「与謝野晶子」(「短歌春秋」168号)
 ・石畑由紀子歌集『エゾシカ/ジビエ』栞
 ・アンケート「二〇二二年の収穫」(「ねむらない樹」vol.10)
 ・澄田広枝歌集『ゆふさり』栞
 ・山縣満里子歌集『朱夏』序
 ・くにたち短歌大会選評座談会(「短歌春秋」166号)
 ・澁谷義人歌集『ハイスクール』跋
 ・六月の歌(「六花」vol.8)
 ・未来は明るいか(「うた新聞」12月号)

出演
 ・講座「多様化する短歌の「今」」(3月18日)
 ・和歌山県歌人クラブ講演「小池光の歌のあれこれ」(5月28日)
 ・講座「こんな短歌があるなんて!」(7月2日)
 ・オンラインセミナー「軍人家庭と短歌―戦後派歌人 森岡貞香の
  初期作品を中心に」(8月10日)
 ・「人麿の里全国万葉短歌大会」選者(8月27日)
 ・講座「2023年上半期、注目の歌集はこれだ!」(9月16日)
 ・澄田広枝『ゆふさり』批評会コーディネーター(10月28日)
 ・大阪歌人クラブ講演「啄木短歌の超絶技巧」(10月29日)

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2023年12月10日

講座「短歌 ー 連作の作り方」

来年2月4日(日)に毎日文化センター(大阪)で講座「短歌 ー 連作の作り方」を行います。時間は14:00〜15:30の90分間。教室でもオンラインでも受講できます。

https://www.maibun.co.jp/wp/archives/43892

短歌は1首で完結した一つの作品ですが、実際に雑誌や歌集に作品を発表する際には、5首〜30首程度の歌をならべて「連作」にするのが一般的です。単に歌を寄せ集めただけでは連作になりません。全体の構成やテーマ、並び合う歌同士の相乗効果といった多くの要素が連作には含まれます。本講座では優れた連作を紹介しながら、歌の並べ方やテーマの選び方、題の付け方などについて具体的に詳しくお話しします。

お申込み、お待ちしております。

posted by 松村正直 at 15:08| Comment(0) | カルチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月09日

時田則雄歌集『売買川』

著者 : 時田則雄
ながらみ書房
発売日 : 2023-12-01

帯広で農業を営む作者の第13歌集。タイトルは「うりかりがわ」。

トラクター積乱雲に向かひつつ進む馬鈴薯の花ふるはせて
細く長く林檎の皮を剝く妻を見てをり黄なる目玉の猫が
長靴のなかでいちにち過ごしたる指を湯槽で解してをりぬ
バックホー巨大な穴を掘り終へて影を伸ばしてゐるなりゆふべ
奪ふやうにスイートコーンを捥いでゐる肩まで白い霧に濡れつつ
蝉時雨浴びつつ墓を洗ひをり母の背中を洗ひしやうに
牛糞堆肥積みたるダンプ白き湯気たなびかせつつ国道を行く
新雪を蹴散らし駆けて来し馬の眼に映りゐる青き空
新しい地下足袋履いて草を取る百五十間畝に添ひつつ
光りつつ蛇口より出づる棒状の水もて顔面洗ひてをりぬ

1首目、トラクターや積乱雲の力強さが下句の繊細さを引き立てる。
2首目、われが見ているのかと思って読んでいくと最後に猫が登場。
3首目、縮こまって固くなった足の指に血が流れ疲れが取れていく。
4首目、一仕事終えて、人間なら腰や背中を伸ばしたりするところ。
5首目、「奪ふやうに」が印象的だ。早朝に収獲しているのだろう。
6首目、墓石を洗う時の手の動きによって生前の母の姿を思い出す。
7首目、堆肥が醗酵して熱を発している。北海道ならではの光景だ。
8首目、一面の雪景色と青空。生き生きした馬の動きが目に浮かぶ。
9首目、数詞が効果的。150間は約272メートル。黙々と草を取る。
10首目、「棒状の水」がいい。肉体を使う労働の充実感が伝わる。

2023年12月1日、ながらみ書房、2300円。

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2023年12月08日

野嶋剛『日本の台湾人』


副題は「故郷を失ったタイワニーズの物語」。2018年に小学館から刊行された『タイワニーズ ― 故郷喪失者の物語』を加筆、改題したもの。

良書。おススメ。

インタビューや資料をもとに、日本で活躍する台湾ゆかりの人々のファミリーヒストリーを描いている。蓮舫(政治家)、辜寛敏(独立活動家)、東山彰良(作家)、温又柔(作家)、ジュディ・オング(歌手)、余貴美子(俳優)、羅邦強(551蓬莱)、安藤百福(日清食品)、陳舜臣(作家)、邱永漢(経営コンサルタント)など。

日本の台湾独立運動は、主に台湾からの亡命者や学生を中心に一九六〇年代に始まった。刊行物「台湾青年」を細々と刊行しながら、台湾独立のための理論を練り上げ、米国のグループとも連携しながら、日本や世界に情報発信を重ねた。
台湾の人々は、中国人から日本人、再び、中国人、そして現在は台湾人へとめまぐるしくアイデンティティを変化させてきた。こうした近現代史は、台湾において、台湾人でもあり、日本人でもあり、あるいは中国人でもあるという特殊な人々を産み落とした。
一九九九年の台湾大地震、二〇〇八年の四川大地震、そして、二〇一一年の東日本大震災。日中台をそれぞれ襲った三度の災害で、ジュディはいずれも支援活動の先頭に立った。
日本の中華料理の受容プロセスでつい見落とされがちなポイントは、日本人と中華料理の間で媒介の役割を果たしたタイワニーズの存在である。

日本と台湾と中国は歴史的に深い関わりを持っている。それは「台湾有事」といった争いの火種になり得る部分でもある一方で、経済・文化・観光などの交流や相互理解の豊かな土壌にもなっている。

いつかまた台湾に行ってみたいな。

2023年8月10日、ちくま文庫、900円。

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2023年12月07日

映画「サタデー・フィクション」

監督:ロウ・イエ
出演:コン・リー、マーク・チャオ、パスカル・グレゴリー、トム・ブラシア、オダギリジョー、中島歩ほか

上海の租界を舞台に1941年12月1日から太平洋戦争開戦までの一週間を描いた作品。日本軍の暗号解読を目論む各国のスパイが、敵味方入り乱れて暗躍する。

劇中劇に使われた横光利一『上海』を読んでみようか。

アップリンク京都、127分。

posted by 松村正直 at 22:40| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月06日

講座「2023年下半期、注目の歌集はこれだ!」

まだ先の話ですが、来年3月16日(土)に朝日カルチャーセンターくずは教室で講座「2023年下半期、注目の歌集はこれだ!」を行います。時間は13:00〜14:30。教室でもオンラインでも受講できます。

近年、短歌ブームの影響もあって書店で歌集を見かける機会が増えてきました。短歌の上達のためには良い歌集を読むことが欠かせません。歌を「詠む」と「読む」は表裏一体の関係になっているからです。では、年間350冊もの歌集が刊行される中で、一体どの歌集を読めばいいのでしょうか。今回は2023年下半期に出た歌集の中から皆さんにぜひとも読んでほしい6冊をご紹介するとともに、歌集の読み方や一首一首の読みについても考えていきます。どうぞお気軽にご参加ください。

【教室受講】
https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4624585

【オンライン受講】
https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4624621

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2023年12月05日

阿木津英『女のかたち・歌のかたち』


「西日本新聞」に1995年1月から7月にかけて連載した「女のかたち・歌のかたち」を中心に、20世紀の女性歌人の歌について記した文章をまとめた本。

みどり子の甘き肉借りて笑(え)む者は夜の淵にわれの来歴を問ふ/米川千嘉子『一夏』
子も夫も遠ざけひとり吐きてをりくちなはのごとく身を捩(よぢ)りつつ/秋山佐和子『空に響る樹々』
売り箱の中に仔を産む奴智鮫(どちざめ)に人ら競いて値をつけにけり/川合雅世『貝の浜』
すこしづつ書をよみては窓により外をながめてたのしかりけり/三ヶ島葭子『定本 三ヶ島葭子全歌集』
水桶にすべり落ちたる寒の烏賊いのちなきものはただに下降す/稲葉京子『槐の傘』

引用されている歌や鑑賞が良く、100年にわたる女性歌人の苦闘や輝きが浮かび上がってくる。新書版のコンパクトな内容だが、著者の視野の広さと考察の深さが印象に残った。

2023年8月4日、短歌研究社、1500円。

posted by 松村正直 at 08:29| Comment(0) | 歌集・歌書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月04日

映画「首」

原作・監督・脚本:北野武
出演:ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、木村祐一、遠藤憲一、大森南朋、浅野忠信ほか

有岡城の戦い、高天神城の戦い、備中高松城の戦い、本能寺の変、山崎の戦いと、次々に起こる合戦シーンに迫力がある。

三河弁で喋る織田信長がなんとも強烈。たけし流の笑いやギャグも随所にあって、最後まで飽きることがない。

とは言え、首の刎ね飛ぶシーンが多く、男同士の絡みもあって、83歳の父と二人で観る映画ではなかったかも。

イオンシネマ新百合ヶ丘、131分。

posted by 松村正直 at 19:36| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月03日

笠木拓『はるかカーテンコールまで』歌集批評会

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来年3月24日(日)に京都で笠木拓『はるかカーテンコールまで』歌集批評会が行われます。もともと2020年6月7日に予定していた会がコロナ禍で中止となり、このたび3年9か月ぶりの開催となります。

『はるかカーテンコールまで』を未読の方は、ぜひこの機会にお読みください。おススメです。
https://matsutanka.seesaa.net/article/471123300.html

批評会の参加申込みは下記のフォームまで。
笠木拓『はるかカーテンコールまで』批評会 (google.com)

来年1月以降、歌集・歌書の批評会が相次いで開催されます。
備忘のためにいくつか書いておきます。

1月21日(日)
 長谷川麟『延長戦』を読む会(福岡)
1月28日(日)
 佐藤華保理第一歌集『ハイヌウェレの手』批評会(名古屋)
2月10日(土)
 濱松哲朗歌集『翅ある人の音楽』批評会(東京)
2月11日(日)
 野田かおり『風を待つ日の』歌集批評会(京都)
2月24日(土)
 川本千栄『キマイラ文語』を読む会(東京)
3月10日(日)
 現代短歌フェスティバル in 奈良(奈良)

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2023年12月02日

tankalife

「tankalife(たんからいふ)短歌のある日々、短歌である日々」というサイトがあります。
https://tankalife.net/

一首鑑賞や短歌クイズなど多くの短歌が取り上げられていて、私の歌も丁寧に鑑賞していただいてます。

押ボタン式信号と気付かずにここで未来をじっと待ちます
https://tankalife.net/life34/

悪くない 置き忘れたらそれきりのビニール傘とぼくの関係
https://tankalife.net/umbrella20/

三分間待てずに食べるラーメンの鈍い歯触り悪くもないさ
https://tankalife.net/ramen13/

鋭角の切断面を鮮やかにさらしてサンドイッチがならぶ
https://tankalife.net/bread19/

ハンカチをかぶせるだけの子の手品われは見ており日曜の昼間に
https://tankalife.net/magic4/

穴熊は穴より出でてふらふらと仕留められたり赤い「と金」に
https://tankalife.net/shogi1/

短歌クイズ108
https://tankalife.net/quiz108/
短歌クイズ109
https://tankalife.net/quiz109/
短歌クイズ393
https://tankalife.net/quiz393/
短歌クイズ394
https://tankalife.net/quiz394/

他にも数多くの記事が載っていますので、どうぞご覧になってみてください。
posted by 松村正直 at 12:51| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月01日

住吉カルチャー・フレンテ歌会

10:30から神戸市立東灘区文化センターで「住吉カルチャー」。参加者9名。久々湊盈子歌集『非在の星』を取り上げて話をする。12:30終了。

13:20から同じ場所で「フレンテ歌会」。参加者11名。欠席の方の歌も含めて、計30首について議論する。17:00終了。

現在、「フレンテ歌会」は参加者の募集をしてませんが、「住吉カルチャー」は空きがあります。2時間の講座で、前半に秀歌鑑賞、後半に1人一首の批評・添削という内容です。

受講料は1回2000円。興味のある方は、松村までご連絡ください。

posted by 松村正直 at 22:49| Comment(0) | カルチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月30日

久々湊盈子歌集『非在の星』


第11歌集。

百目柿日にけに熟れゆく今年から無人となりし町会長の家
仮定法過去に遊びてうつらうつら正月三日風花が散る
ここまでは積りますから、雪染みの壁を指差す新潟のひと
先頭集団を脱落してゆくランナーのほっと力を抜くが見えたり
読むべき本は読みたき本にあらずして秋の夜長はつくづく長い
通り雨に追われて入りし古書店に買いたる『らいてう自伝』百円
不定愁訴と腰痛を嘆く友のメール返信はせず歩きに出でつ
くじら雲しだいにほどけ子くじらをいくつも産みぬ午後のいっとき
奈良岡朋子死してサリバン先生もワーニャもニーナも共に死にたり
川の面に触るるばかりに枝垂れてさくらはおのれの艶(えん)を見ており

1首目、施設に入ったのか亡くなったのか。柿が収穫されずに残る。
2首目、いろいろな空想を楽しみながらのんびりと家で過ごす正月。
3首目、冬の大変さを嘆きつつもどこか自慢しているようでもある。
4首目、気持ちの切れた瞬間が画面越しにはっきりとわかったのだ。
5首目、義務で読まなくてはならない本。なかなか読み終わらない。
6首目、雨宿りだけでは悪いので購入。100円がかわいそうな安さ。
7首目、頻繁にメールが来るのだろう。時には放っておくのも必要。
8首目、雲のほどける様子をくじらの出産に喩えたのがおもしろい。
9首目、役者の死はその人が舞台で演じた数多くの役の死でもある。
10首目、水面に映る自分の姿を見ようとしているとの発想がいい。

2023年10月15日、典々堂、3000円。

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2023年11月29日

納骨など

1泊2日で東京へ行ってきた。

浅草(啄木取材)→茗荷谷(啄木取材)→新百合ヶ丘(父と映画鑑賞)→父の家(1泊)→母の墓(納骨)

以前、浅草観音(浅草寺)についてブログに書いたことがあったので、啄木関連の取材のついでに寄ってみた。

浅草観音(その1〜その4)
https://matsutanka.seesaa.net/article/500016205.html
https://matsutanka.seesaa.net/article/500025235.html
https://matsutanka.seesaa.net/article/500039920.html
https://matsutanka.seesaa.net/article/500045641.html


DSC01548.JPG

雷門。


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五重塔。


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本堂(観音堂)。

話には聞いていたけれど観光客が非常に多い。
令和の世にも「観音力」は健在だ。


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母の墓のある霊園は眺めがいい。
納骨も無事に終わって、ひと安心。

posted by 松村正直 at 20:38| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月28日

東京へ

1泊2日で東京へ行ってきます。
帰りは明日の夜になります。

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2023年11月27日

光嶋裕介『これからの建築』


副題は「スケッチしながら考えた」。

住宅、美術館、学校、駅、塔、高層ビル、橋、競技場などの様々な建築について、建築家としての考えを記した本。書き(描き)ながら考え、考えながら書く(描く)。その行為の積み重ねの先に、著者の考える「これからの建築」の姿が浮かび上がってくる。

変わる建築と変わらぬ風景が街に違った時間を同居させていく。「ローマは一日にして成らず」、とは言い得て妙である。魅力ある街の景観は、建築の継承と更新を適度に続けながら、保たれる。
モダニズムの原理の前提として想定された「人間」とは、マジョリティーの健康な人間、それも西洋人であることを忘れてはならない。
教室のなかにみんなと一緒に座っていたひとが教壇に上がって、彼らと同じ方向を向くのではなく、彼らと対面し、語りかけることで、ひとはだれでも文字通り「先生」になる。
スケッチには視覚情報以上に、建築体験そのものの記憶がしっかりと定着されていく。私にとってスケッチは、なにより大切な旅の記録装置となる。だからスケッチを終えると必ずサインを入れる。

3年近く書き続けた末に著者のたどり着いた結論は、「生命力のある建築」というものだ。その実践は「森の生活」(2018年)や「桃沢野外活動センター」(2020年)に見ることができる。

https://www.ykas.jp/works/detail.html?id=167
https://www.ykas.jp/works/detail.html?id=269

2016年9月28日、ミシマ社、1800円。

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2023年11月26日

国際啄木学会2023年度秋の大会

国際啄木学会2023年度秋の大会にオンラインで参加した。
13:00〜17:00の4時間。

〇開会挨拶 池田功(国際啄木学会会長)
〇研究発表 工藤菜々子「石川啄木『漂白』論」
      廣瀬航也「啄木短歌における都市歩行」
〇研究情報 森義真「石川啄木記念館の今後」
〇研究交流 中川康子×平山陽
      細川光洋×松平盟子
      ルート・リンハルト×池田功
〇閉会挨拶 河野有時(国際啄木学会副会長)

刺激的な話をたくさん聴くことができて楽しかった。

来年の春の大会は与謝野晶子倶楽部と共催で堺にて開催されるとのこと。ぜひ現地に足を運びたいと思う。

posted by 松村正直 at 20:13| Comment(0) | 石川啄木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月25日

円成寺吟行

フレンテ歌会の仲間9名で、奈良県の忍辱山(にんにくせん)円成寺(えんじょうじ)に行く。


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近鉄奈良駅からバスで約40分。


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好天に恵まれて、紅葉も鮮やかだった。


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2時間ほど境内をめぐって歌を詠む。

運慶作の大日如来坐像(国宝)や阿弥陀如来坐像を祀る本堂、多宝塔など、見どころが多い。


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平安時代に築いたと伝えられる庭園も見事だ。

その後、昼食を取ってから町中に戻り、古民家を改装した飲食店「ロジウラパーク」の2階で歌会。今日はみなさん好調で、良い歌が多かった。

posted by 松村正直 at 20:56| Comment(0) | 歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月24日

『渾沌と革新の明治文化』のつづき

文学・美術のさまざまなジャンルの論考が載っている本書の中で、歌人に最も関わりの深いのは、松澤俊二「「折衷」考 ― 落合直文のつなぐ思考と実践」だ。

従来、和歌革新運動を論じる際に「折衷派」としてあまり評価の高くなかった落合直文を取り上げ、彼の果たした役割や立ち位置の重要性を指摘している。

つまり、「折衷」は当時の社会におけるあらゆる領域で試みられた普遍的な方法だった。人々は既存の価値や習慣、文物等を新たに出来したそれらとの間で突き合わせ、切磋してより良いものに加工し、身辺に取り込もうとした。明治開化期に人となった落合がその方法に親和性を示すのは当然だった。
総じて言えば、彼の「折衷」の基底には、つなぐ発想が見いだされるように思う。意見の異なる歌人や流派をつなぐ、和歌に他の文学や芸術ジャンルのエッセンスをつなぐ、地方と中央をアソシエーションや雑誌メディアでつなぐ、若者を良師に出会わせ、和歌につなぐ、伝統と現在をつなぐ、古い題詠を、〈創意〉やオリジナリティといった新しい文学上の規範とつなぐ…。こうした発想を土台として落合の「折衷」は様々に思考・実践されていたのではないか。

私たちはどうしても目に付きやすい派手な言挙げや行動に目を向けがちだ。しかし、こうした地道な実践こそが和歌革新の流れを生んだ点を見逃してはならないのだろう。

「新」か「旧」かの二項対立ではなく、双方の良い点を生かしてつなぐという考え方は、さまざまな分断の広がる現代において、ますます大事になってくるものだと思う。

梶原さい子は今年刊行された『落合直文の百首』の解説に、

直文の本当の手柄は、このように、いろいろなものを結びつけることにあったのではなだろうか。新派と旧派。ベテランと若手。都会と地方。江戸から明治の、激しい過渡期に本当に必要だったのは、このような存在だったのではないか。

と書いている。松澤の論考は多くの資料をもとにこの意見を実証したものと言っていいだろう。

posted by 松村正直 at 20:19| Comment(0) | 歌集・歌書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする