2018年01月11日

荒井利子著 『日本を愛した植民地』



副題は「南洋パラオの真実」。
パラオには一度行ってみたいという思いがあって、手に取った本。

タイトルを見ると、昨今流行りの「日本はスゴイ」「日本は悪くない」系の本かと思ってしまうが、中身はそこまで偏ってはいない。戦前は日本の委任統治領だった南洋群島、特にパラオの歴史について、現地の方々からの聞き取りをもとにまとめている。

現地に住む日本人の数について、こんな記述がある。

パラオに南洋庁が設立された大正十一年(一九二二)以降は、五年ごとに倍増していったといってもいいだろう。昭和五年(一九三〇)には約二万人、昭和十年(一九三五)には約五万人、昭和十五年(一九四〇)までには七万七千人に膨れ上がり、第二次世界大戦の終戦時の昭和二十年(一九四五)には十万人にまで達していたと推定される。

十万人・・・。
樺太の四十万人にも驚いたが、南洋群島(サイパン、パラオ、ヤップ、トラック、ポナペ、ヤルート)にも十万人もの日本人が暮らしていたのだ。

引き続き、南洋群島関連の本を読んでいきたい。

2015年9月20日、新潮新書、780円。

posted by 松村正直 at 08:26| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一昨年の8月、姫路で開催された短歌人会夏季全国集会に参加させていただきました一般人の小竹です。
かなり旧聞に属しますが、『樺太を訪れた歌人たち』拝読させていただきました。忘れられた歌人たちの生活や樺太の四季の光景が色鮮やかに蘇り、短歌の力というものを、あらためて感じました。
南洋諸島はかつて10年間ばかり、休暇が取れるたびに訪れていた時期があります。パラオでは表札の失われた旧パラオ熱帯生物研究所の門柱を、ヤップでは本来の意味合いが失われた石の鳥居を、そしてチューク(トラック)では珊瑚の海に沈んだ零戦の翼を見ました。
今回ご紹介いただいた新潮選書も、ぜひ読んでみようと思います。
Posted by 小竹 哲 at 2018年01月15日 16:34
小竹さま、コメントありがとうございます。
南洋諸島をたびたび訪れていたとのこと。やはり現地に行ってみると印象が強いことでしょうね。

昨年は寺尾紗穂著『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』(集英社)という本も刊行されています。また近いうちに読んでみようと思っています。
Posted by 松村正直 at 2018年01月17日 15:11
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