2019年12月31日

2019年の活動記録

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作品
 ・二人五十首(中川佐和子さんと)(「現代短歌」2月号)
 ・「ふるさとへの旅」30首(「短歌研究」2月号)
 ・「生しらす丼」15首(「うた新聞」2月号)
 ・「平成じぶん歌(三十一首目)」1首(「短歌研究」4月号)

連載
 ・啄木ごっこ(第3回)生誕地、常光寺(「角川短歌」1月号)
 ・啄木ごっこ(第4回)一禎と旧派和歌(「角川短歌」2月号)
 ・啄木ごっこ(第5回)ふるさと渋民村(「角川短歌」3月号)
 ・啄木ごっこ(第6回)岩手山と北上川(「角川短歌」4月号)

時評
 ・万葉集と「令和」(「朝日新聞」4月21日朝刊)

書評
 ・吉村睦人歌集『蠟梅の花』評(「現代短歌新聞」2月号)
 ・及川隆彦著『編集者の短歌史』評(「歌壇」3月号)
 ・『内藤明歌集』『続内藤明歌集』評(「現代短歌新聞」3月号)
 ・島田達巳歌集『立山連峰』評(「現代短歌新聞」4月号)

その他
 ・大森静佳一首鑑賞(「Sister On a Water」第2号)
 ・「多士済々、一騎当千、短歌人」(「短歌人」4月号)

出演
 ・鼎談「2018年の歌集を読む」(1月13日)
 ・NHK全国短歌大会ジュニアの部選者(1月19日)


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2019年04月23日

今野真二著 『北原白秋』


副題は「言葉の魔術師」。
白秋の生涯をたどりつつ、その多彩な作品を用語に注目して読み解いた一冊。

読書には流れというものがあって、しばらく前から積んだままになっていた本書を読むタイミングが来た。樺太を調べていても啄木を調べていても、白秋は避けて通ることができない。

我々の心持ちには、単に言葉で云ひ現はすことの出来ない、いろいろ複雑に入組んだ心持ちがある。それを、只、悲しいとか、苦しいとか、愁(つら)いとか、簡単な、慣習的な言葉で言ひ現はして了はずに、その複雑に入組んだ心持ちをその儘(まゝ)、作品全体に漲(みな)ぎる気分の上に現はして、読者の胸に伝へることだ。
洗練に洗練を経るほど、磨けば磨くほど私は厳粛になつた。一字一句の瑕疵も見逃(のが)せなかつた。或時は百首の内九十九首を棄て、十首の内九首を棄てた。或時はたつた一句のために七日七夜も坐つた。ある歌のある一字は三年目の今日に到つて、やつと的確な発見ができた。それは初めから的確にその字で無ければならなかつたのだ。

明治43年の「新しき詩を書かんとする人々に」と大正10年刊行の歌集『雀の卵』の序文からの引用である。どちらも今でも十分に通用する内容と言って良い。

白秋が大正14年に樺太、昭和4年には満蒙、昭和9年には台湾、昭和10年には朝鮮を訪れたことに触れて著者は、

つまり白秋は樺太、満蒙、台湾、朝鮮と、日本がこの時期に拡大していった版図をいわばもれなく訪れている。白秋は自身の感覚によって、「大日本帝国」の版図をとらえていた可能性がある。

と述べている。これは、国家や戦争と白秋との関わりを考える上で大事な指摘かもしれない。

あとがきで著者は自分の父や母の思い出について書いている。そこには、国語学者の山田孝雄を祖父に持つ矜持と微妙な鬱屈とが滲んでいるように感じた。

2017年2月21日、岩波新書、880円。

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2019年04月21日

4月21日の短歌時評


今日の「朝日新聞」の短歌時評は〈万葉集と「令和」〉と題して書いた。

文中で触れた品田悦一著『万葉集の発明』は、新装版になって5月7日に発売される。
https://www.amazon.co.jp/dp/4788516349/

長らく品切になっていた本なので、この機会に多くの人に読んでもらえるといいなと思う。
http://matsutanka.seesaa.net/article/387138650.html

posted by 松村正直 at 17:22| Comment(4) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月20日

『小見山輝歌集』


現代短歌文庫120。

第1歌集『春傷歌』(1979年)全篇と自撰歌集『空蟬』、「柿本人麻呂覚書」「抒情から現実へ―服部忠志小論」、対談「満蒙開拓青少年義勇軍の記憶」などを収めている。

男装となりてにほへる女医なりき「四平」にて別れその後を知らず
昼を眩しく花より出づる蜂ありてあゆめども何処へ行くあてもなし
巨石に心ひかれて寄りゆくは齢四十のわがひくき影
朝霧の動くともなき河原に現れては消ゆる黒き石ひとつ
野に転ぶ目鼻つたなき石仏をおほひて春のにがよもぎ萌ゆ
岩窪に竹の落葉をつもらせて水澄めり水に水馬(まひまひ)あそぶ
西日つよき畳の上の一本の抜毛を見れば動きつつあり
抱きあふ人もひとりの我もきくこの夜石垣に寄る波の音
冬の陽のやがて斜めに及ぶ頃蜜柑は熟れて木にゆるるかな
人気なき家群(やむら)をぬきて一本の道あれば通ふ郵便屋なども

すべて『春傷歌』から。

1首目、「四平」は満州の交通の要衝。敗戦後に見た光景。
3首目、巨石に惹かれるのも、もう若くない「四十」という年齢ゆえか。
4首目、霧の濃淡の表現が巧みで、黒い石の存在感が際立つ。
6首目、四句の句切れのリズムがいい。静から動への切り替わり。
7首目、まるで一本の毛が生きているかのような生々しさを感じる。
10首目、道があるということはその先に住んでいる人がいるのだ。

2013年10月13日、砂子屋書房、1500円。

posted by 松村正直 at 23:20| Comment(0) | 歌集・歌書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月19日

「朝日新聞」の短歌時評

今月から「朝日新聞」の短歌時評を担当することになりました。
毎月「最終の一つ前の日曜日」の短歌・俳句欄に載ります。

初回は4月21日(日)。

その後、5月19日(日)、6月23日(日)と続きます。
皆さん、どうぞお読みください。

posted by 松村正直 at 21:38| Comment(4) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月18日

橋本倫史著 『ドライブイン探訪』


全国各地のドライブインを訪ねて、その店の歴史や経営する家族の物語を描いたノンフィクション。ドライブインの移り変わりを通じて、日本の戦後という時代が鮮やかに浮かび上がってくる。

ドライブインが急増した背景には車の普及がある。自家用車の世帯普及率がわずか二・八パーセントに過ぎなかった一九六一年、『マイ・カー よい車わるい車を見破る法』という本がベストセラーとなる。その五年後には自家用車の世帯普及率は一〇パーセントを超え、一気に日本全土に普及してゆく。
ドライブインが担っていた役割というのは、かつて宿場町が担っていた役割に近いのではないか。

登場するのは、「直別・ミッキーハウスドライブイン」「阿蘇・城山ドライブイン」「本部町・ドライブインレストランハワイ」「能登・ロードパーク女の浦」「千葉・なぎさドライブイン」「岩手・レストハウスうしお」など20店あまり。店ごとに気候風土や立地条件なども違う。

料理が運ばれてくると、運転手はコミックを脇に置いて食事を始めた。ごはんを頰張る音がする。ごはんを頰張ることにも音があるのだなと思う。
「雪は迷惑以外の何物でもないですよ。(・・・)ただ、雪が降らないと降らないで困ることもある。雪が降れば除雪車が出動して、それでお金が入る人もいるんです。それで財布が潤って、うちでお金を使ってくれる。」

著者は2011年にドライブイン巡りを始めて200軒近い店に行き、取材対象の店は少なくとも三回は訪れている。しかも、2017年には自ら「月刊ドライブイン」というリトルプレスを創刊し、そこに連載した文章が今回一冊の本となったのだ。その熱意に圧倒される。

ノンフィクションには、こうした「熱意」が欠かせないと思う。

2019年1月30日、筑摩書房、1700円。

posted by 松村正直 at 10:16| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月17日

高岡万葉セミナー

2019高岡万葉セミナー「万葉を楽しむ」で万葉集に関する話をします。

日程 2019年9月7日(土)
場所 高岡万葉歴史館(富山県)
講師 影山尚之氏(武庫川女子大学教授)
    松村正直(歌人)
    岡本三千代氏(万葉うたがたり会主宰・犬養万葉記念館館長)
受講料 3000円(予定)

詳細が決まりましたら、またお知らせします。

posted by 松村正直 at 22:53| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月16日

第8回 河野裕子短歌賞

kawano.jpg

第8回河野裕子短歌賞の作品募集が始まっています。
締切は8月19日です。

https://www.eventscramble.jp/e/kawano/

posted by 松村正直 at 23:49| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

アレックス・カー&清野由美著 『観光亡国論』


訪日外国人旅行者数が3000万人を突破して、観光地や商店が賑わいを見せる一方で、混雑や交通渋滞、住民とのトラブルといった問題も起きている。そうした現状を踏まえて、今後どのようにすれば良いのかを論じた本。

タイトルには「観光亡国」という刺激的な文句が使われているが、決して観光を否定的に捉えているわけではない。適切なマネージメントとコントロールを行ったうえで観光立国を目指そうというのが論旨である。

「お客さんにとって便利なように」という言葉には要注意です。(・・・)むしろお客さんを「不便」にさせて、本来歩いてほしい道をたどる工夫を施すことです。参道を歩いてこそ、神社を訪問する本来の意味を取り戻せますし、参道の商店とも共存できるのです。
地域観光にとって一番大切な資源とは、素朴で美しい風景です。その風景の中に、やみくもに道路を通し、さらにその工事に伴って山と川にコンクリートを敷き詰めることは、やはり観光公害にほかなりません。

日本各地の様々な実例が挙げられているのだが、その中には京都に関する話も多い。

「観光」を謳う京都のいちばんの資産は、社寺・名刹とともに、人々が暮らしを紡ぐ町並みです。皮肉にも京都は、観光産業における自身の最大の資産を犠牲にしながら、観光を振興しようと一所懸命に旗を振っているのです。
たとえば20年前には、京都駅の南側に観光客はそれほど流れていませんでした。伏見稲荷大社も、境内は閑散としていたものです。しかし今は、インスタ映えする赤い鳥居の下に、人がびっしり並ぶ眺めが常態化しています。

伏見稲荷の近くに住んでいるので、こうした話は日々身をもって実感している。私が京都に住み始めたのは2001年のことだが、その時と今とでは劇的に変化したと言っていい。

2019年3月10日、中公新書ラクレ、820円。

posted by 松村正直 at 20:02| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月14日

「塔」2019年4月号

創刊65周年記念号ということで、いつもより厚めの296ページ。
と言ってもお祝いの言葉などはなし。

・座談会「百葉集を読む」 坂井修一・栗木京子・花山周子
・65周年記念評論賞
  受賞作 穂積みづほ「郷土の歌人としての木俣修」
  次席  芦田美香「鳥は森に帰る〜なみの亜子の鳥の歌〜」
・会員エッセイ
  「わたしの気になる植物」「わたしの失敗」「わたしの塔の読み方」
・塔短歌会年表(2013〜2018)
・物故歌人一覧(『塔事典』刊行後)

今回は評論賞の選考委員を務めた。
穂積さんの受賞作は滋賀県と木俣修の関わりについて丁寧に調べて論じた一篇で、選考委員4名全員が票を入れた。

こうした地道な評論がきちんと評価されるのは嬉しいことだ。

posted by 松村正直 at 22:44| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月13日

啄木忌

1912(明治45)年4月13日に石川啄木が亡くなってから107年。

 靴裏に都会は固し啄木忌      秋元不死男
 本棚のあたりより暮れ啄木忌    鈴木真砂女
 便所より青空見えて啄木忌     寺山修司
 鮨台更けて一人が睡る啄木忌   長谷川かな女
 城の堀いまもにほへり啄木忌    山口青邨

没後100年以上も作品が読まれ続けていることになる。
考えてみるとすごいことだ。

posted by 松村正直 at 23:45| Comment(0) | 石川啄木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月12日

『石川啄木入門』

著者 :
思文閣出版
発売日 : 1992-11

監修:岩城之徳、編集:遊座昭吾・近藤典彦。
20年以上前の本だが、写真資料が豊富で今でも役に立つ。

自己の真実直視の苦闘、これは当時にあっては自然主義の文学的営為であった。しかし啄木にあっては、それを前述したごとく小説執筆において行なうことは不可能であった。啄木は日記において期せずしてその自然主義的営為を行なったのである。
                 近藤典彦「北海道・東京時代の啄木」
(『ローマ字日記』)なぜ、ここまで率直な内面告白がこの時期にだけ、ローマ字で行われたか、ということが問題になる。答えとしては、近年、池田功の出した説がおそらく最も的を射ている。要するに、啄木はここで、徹底して自己をえぐる一首の私小説を試みているのであって、これは単なる日記ではなく、独立した一つの作品だ、というのである。              今井泰子「石川啄木名作事典」

啄木の小説・日記・短歌の関わりを考える上で非常に興味深い指摘だ。

1992年11月1日、思文閣出版、2000円。

posted by 松村正直 at 21:29| Comment(0) | 石川啄木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月11日

平成万葉集

永田和宏さん監修のシリーズ「平成万葉集」の放送日程です。
https://www4.nhk.or.jp/P5397/
http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=18458

・NHK総合 4月14日(日)午後5時00分〜5時45分
  平成万葉集プロローグ *正月に放送された番組のダイジェストかな?

・NHK−BSプレミアム 4月17日(水)夜9時〜10時30分
  第一回「ふるさと」
・NHK−BSプレミアム 4月24日(水)夜9時〜10時30分
  第二回「女と男」
・NHK−BSプレミアム 5月1日(水)夜9時〜10時30分
  第三回「この国に生きる」

皆さん、どうぞご覧ください。

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2019年04月10日

外塚喬歌集 『散録』


2011年から2016年までの作品を収めた第12歌集。

客待ちの一台が出てつぎつぎと車の明かり広場に動く
吹きさらす風の向き急に変はるとき野ずゑの草のかがやきを増す
くもり日の空気濃くなり飛ぶ虫の地(つち)の面(おもて)をすれすれにゆく
忘れやすくなるはお互ひさまなれどお互ひを忘れるまでにいたらず
ひかりにも音があるかと思ふまでむかひのビルのガラスきらめく
母の日は母のなき日と意識する日となりて五年クレマチス咲く
髭剃りを終へてつるんとしたる顎 負けさうなときは丹念に剃る
遠目にも見えて水路のかがやくは水の面(おもて)に風のあるらし
同窓会名簿に見るにわれの名は「故」と「故」の間にはさまれてゐる
夜ふかき街ゆけば角を曲がるたびひとり消えふたり消えてなくなる

1首目、駅前広場にならぶタクシーのヘッドライトの列。
2首目、草が一斉に裏返るような感じだろう。
3首目、天候によって虫の飛び方は違う。
4首目、老いへの不安をユーモアに包んで詠んでいる。
5首目、佐太郎の「菊の花」の歌を思い出す一首。
6首目、母が亡くなって五年になるということだ。
7首目、下句がいい。気分がよく伝わってくる。
8首目、シンプルな内容だけに丁寧な描写が光る。
9首目、同世代に死者が増えていることを意識する年齢。
10首目、宴会の帰り道だろう。最後には一人になるのだ。

2017年10月20日、短歌研究社、2800円。

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2019年04月09日

映画 「ソローキンの見た桜」


監督:井上雅貴
出演:阿部純子、ロデオン・ガリュチェンコ、六平直政、イッセー尾形ほか

日露戦争時に松山にあったロシア兵捕虜収容所を舞台に、日本人看護師とロシア軍少尉との恋を描いた作品。ラブストーリーとしては定番の内容だが、当時の時代状況や暮らしぶりが描かれているところが面白い。雑誌「明星」や晶子の「君死にたまふことなかれ」も出てきた。

111分、MOVIX京都。

posted by 松村正直 at 00:06| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月08日

いとうせいこう・みうらじゅん著 『見仏記7』


2015年にKADOKAWAより刊行された単行本『見仏記メディアミックス篇』を改題して文庫化したもの。人気シリーズの7冊目。

副題に「仏像ロケ隊がゆく」とある通り、関西テレビで放映された「新TV見仏記」の収録の旅の様子も収めている。訪れた先は、滋賀(長浜)・兵庫(姫路)・広島(尾道)・奈良・京都。

軽妙な二人のやり取りは健在だが、今回はそれだけではない。

昔は何も感じていなかったが、私たちもこのコロリ≠ェ気になる年齢になってきていた。自分が老いた時に誰かに介護の苦労をかけたくないというのが、実にリアルな問題だった。
私は切れ目を探すため、老眼の目からパックを遠ざけた。その私の手元をみうらさんもまた顔を遠ざけて見ていた。
横で、かつての少年は膝をこすり出していた。痛むと聞いていた。一番それが昔と違った。人間は老いる。私にもその痛みはわかった。

1992年から始まった見仏記も四半世紀を超え、旅する二人も50歳代半ばとなった。そうした年齢的な意識が一つのテーマになっている。

2018年3月25日、角川文庫、640円。

posted by 松村正直 at 08:47| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月07日

選挙


京都府議会・京都市議会議員選挙の投票日。
かつて息子が通っていた藤城小学校へ久しぶりに行く。

小学校周辺の桜は満開。
そして「入学おめでとう」と書かれた鉢植えがならび、
サクラソウが咲いている。明日がちょうど入学式だ。

家の近くの坂道では、ランドセルを背負った男の子が
楽しそうにお母さんと歩いていた。
ランドセルの練習だろうか。

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2019年04月05日

カルチャーセンター


大阪、芦屋、京都でカルチャー講座を担当しています。
短歌に興味のある方は、どうぞご参加下さい。
まったく初めての方も大歓迎です。

◎毎日文化センター梅田教室 06−6346−8700
 「短歌実作」 毎月第2土曜日 *奇数月を松村が担当しています。
   A組 10:30〜12:30
   B組 13:00〜15:00

◎朝日カルチャーセンター芦屋教室 0797−38−2666
 「はじめてよむ短歌」 毎月第1金曜日 10:30〜12:30

◎朝日カルチャーセンター芦屋教室 0797−38−2666
 「短歌実作(A)」 毎月第3金曜日 11:00〜13:00
 「短歌実作(B)」 毎月第3金曜日 13:30〜15:30

◎JEUGIAカルチャーイオンタウン豊中緑丘 06−4865−3530
 「はじめての短歌」 毎月第3月曜日 13:00〜15:00

◎JEUGIAカルチャーセンター京都 de Basic. 075−254−2835
 「はじめての短歌」 毎月第3水曜日 10:00〜12:00

◎JEUGIAカルチャーセンターMOMOテラス 075−623−5371
 「はじめての短歌」 毎月第1火曜日 10:30〜12:30

◎醍醐カルチャーセンター 075−573−5911
 「短歌教室」 毎月第2月曜日 13:00〜15:00

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2019年04月04日

馬場昭徳歌集 『夏の水脈』

2013年から2018年までの作品400首を収めた第5歌集。

 十年前のわれと十年後のわれの中間のわれ微恙を脱す
 台風の余波なる風に運ばれて雲といへども忙しさうなり
 長崎の街にわざわざ来てくれし岩手ナンバーの横に駐車す
 長崎駅一番ホーム行きどころなくてレールは砂利に突つ込む
 昨日蕎麦この日は餅を椀に入るひと日ふた日と逝かしめながら
 わが店の自販機なれど百三十円入れて朝々コーヒーを買ふ
 行列を作りてまでもラーメンを食べたき人の五人目となる
 ガラスといふガラスが砕け散りしときなんと無防備な人間の皮膚
 もがれたる片腕抱きて死にてゐし人のことなど父は語りき
 悪口を言はれたること三日ほど恨み四日目けふも変らず

師の竹山広ふうなシニカルな視点を感じさせる歌が多い。

1首目、「微恙」は軽い病気。同じ十年でも老いの速度が違ってくる。
3首目、遠いところからわざわざ観光に来てくれてというユーモア。
5首目、「蕎麦」と「餅」から、大晦日と元日であることがわかる。
7首目、他者への皮肉かと思って読むと、作者もその一人なのが面白い。
8、9首目は原爆の歌。もげてしまった自分の腕を大事に抱えていたのが悲しい。

2019年3月30日、なんぷう堂、1000円。

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2019年04月03日

藻谷浩介著 『完本 しなやかな日本列島のつくり方』


2014年刊行の『しなやかな日本列島のつくりかた』と2016年刊行の『和の国富論』(ともに新潮社)を合わせて、文庫化した一冊。様々な現場で活躍する13名と著者との対話集。

道路や駐車場に何十億、下手したら一〇〇億円以上かけるということには誰も何も言わなくて、鉄道会社は一億、いや、一銭でも収支がマイナスであれば「赤字だ」と文句を言われる。
              宇都宮浄人(経済学者)
旅行する人はわかると思いますが、「あっ、良い街だな」と思うのは、いろいろな機能が混在している街です。オフィスもあれば住居もある。
              清水義次(都市・建築再生プロデューサー)
どちらも統合されれば、今までのように子どもの足では通えなくなります。(・・・)地域に学校がなくなれば、子育て世代を引き留めておくことは相当に難しくなるでしょう。
              山下祐介(社会学者)

日本社会の現状と今後の課題を明らかにするだけでなく、それを乗り越えるための実践的な方法が示されている。内容的には決して明るくないのだが、様々な取り組みを行っている人が全国各地にいることを思うと心強い。

2018年9月1日、新潮文庫、710円。

posted by 松村正直 at 07:20| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする